AmazonのEchoを購入して1年以上が経ちました。
購入直後は初めてのスマートスピーカーということで、最初は戸惑いもありましたが、今ではすっかり慣れて生活の中に溶け込んでいます。
ヨノイ
本記事ではEchoとAlexaと使う中で得られた体験と気づきをあらためてレビューとしてまとめるとともに、「Echoを買うと何ができるか」について詳しく解説していきます。
ちなみに本記事でレビューしているのはEchoの第2世代。2019年発売の少し前のモデルです。
最新の第4世代モデルでは、形状がこれまでの筒形から球形に変わるなどルックス面で大きな変化を遂げましたが、本質的な「できること」は第2世代とほとんど変わっていません。
現行モデルやEcho dotの購入をお考えの方にも参考にしていただける内容になっているので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
目次
Amazon Echo(エコー)について
まず最初にEchoについての説明です。
Amazon Echoって何?
「Amazon Echo」(アマゾン・エコー)はAmazonが開発したスマートスピーカーです。
スマートスピーカーって何?という方のために説明すると、スマートスピーカーとはAIアシスタントが搭載されたスピーカータイプのデバイスのことです。
AIアシスタントは人の音声を高い精度で聞き取ることができ、話しかけることで様々な命令を実行してくれます。
ヨノイ
EchoにはAmazonが開発したAIアシスタント「Alexa」(アレクサ)が搭載されており、このAlexaこそがEchoの本体とも言える存在。
Echoを使うと言っても、実際はEchoに指示しているというよりかはAlexaに指示していると言った方が正確ですね。
ユーザーの指示を聞き取ったAlexaがEchoというボディを介してリアクションを返しているといったようなイメージです。
このAmazonのAlexaは最近ではEcho以外のAmazonデバイスにも続々搭載されており、それらを連携して利用することも可能です。
Amazon Echoシリーズのラインナップについて
Amazon Echoシリーズはスピーカータイプのものと、画面がついたEcho Showシリーズの2種類があります。

ここではスピーカータイプのみについてご紹介します。
現在、スピーカータイプは3種類のラインナップでリリースされています。
Echo Dot | Echo | Echo Plus | |
イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
価格 | 5,980円 | 11,980円 | 17,980円 |
特徴 | コンパクトサイズ | プレミアムサウンド | プレミアムな音質、スマート家電の簡単セットアップ |
高性能スピーカー | ○ | ○ | |
スピーカーサイズ | 1.6インチ | 3.0インチネオジウムウーファー 0.8インチツイーター | 3.0インチネオジウムウーファー 0.8インチツイーター |
Dolby デュアルスピーカー | ○ | ○ | |
外部スピーカー接続 (Bluetooth、AUXケーブル) | ○ | ○ | ○ |
音楽のストリーミングサービス対応 | ○ | ○ | ○ |
スマート家電の操作 | ○ | ○ | ○ |
スマート家電の簡単セットアップ | 「デバイスを探して」で対応家電をセットアップ | ||
リモコン家電の操作(別売りの赤外線コントローラー必要) | ○ | ○ | ○ |
温度センサー内蔵 | ○ | ||
音声通話 | ○ | ○ | ○ |
プライム会員のPrime Music使用 | ○ | ○ | ○ |
他の定額音楽サービス | ○ | ○ | ○ |
世代 | 第3世代 | 第3世代 | 第2世代 |
サイズと重量 | 43 × 99 × 99 mm、300g | 148 × 99 × 99mm、780g | 148 × 99 × 99 mm、780g |
ラインナップの中ではEcho Dot(エコー・ドット)がエントリーモデルに当たります。
価格もシリーズ中で最も安く、セールだと3,000円台で購入できます。
かたやEcho Plus(エコー・プラス)はフラッグシップモデルで、基本的なスピーカー性能が抜きんでている分、値段もかなりお高めです。
今回僕が購入したのはその中間のEchoというモデルです。
Amazonのプライムデーで購入したので、定価の47%オフで5,980円で入手できました。やはりAmazonデバイスはセールが圧倒的にお得です。
セールの値段を知ると定価で買うのが正直馬鹿らしくなります。

その中でもプライムデーは割引率が圧倒的に高いセールですが、Amazonプライム会員限定のセールです。
Echoに限らず、AmazonデバイスはAmazonプライムを利用していることが前提のため、未加入のままだと本来の力をフルに発揮できません。
Echoの購入を検討している方はプライム会員になっておくことを強くおすすめします。
また、現在のラインナップでは、最上位のEcho Plusと無印Echoとの間でスペックの差がほとんどありません。
価格は1.5倍くらい違うので、その点においても第3世代の無印Echoはかなりお買い得な商品です。
Amazon Echoの使い方
Echoの設定や使い方について説明します。
Amazon Echoはコンセントに繋ぐだけで使い始められる
Amazon Echoのセットアップは簡単です。
全体の流れはこんな感じです。
- Amazon Echoをコンセントに差し込む
- スマホにAlexaアプリをインストールしてAmazonアカウントでサインイン
- AlexaアプリでEchoのWi-Fiの接続設定を行う
- EchoのAlexaに話しかけて使用可能に
基本的にはコンセントに差し込んで起動するだけです。
ヨノイ
という疑問もありましたが、その辺はちゃんと考えられており、Echoの設定はスマホのAlexaアプリを使うことでできるようになっています。
関連リンク:「Amazon Alexa」をApp Storeで
関連リンク:Amazon Alexa – Google Play のアプリ
手順的に引っかかる箇所もなかったですし、当たり前に進んでいけば10分くらいで設定は終わります。
この手の設定が苦手な人でも安心の設計ですね。
他のデバイスのAlexaとも連携可能
AlexaはEcho専用というわけではなく、Echo以外のAmazonデバイスにも搭載されています。
ここ最近で続々搭載されており、Fire TV Stickシリーズ、Fireタブレットシリーズでも利用可能です。
つまり一つの家の中に複数のAlexaが存在するパターンも珍しくないわけですが、それぞれのAlexaは一つのAmazonアカウントで連携して利用できます。
手元のFireタブレットのAlexaに話しかけて向こうのリビングにあるEchoで音楽を再生するといった使い方が可能です。


Alexaを使いたいときは「アレクサ!」と声をかけるだけでOK
Alexaを使いたい場合は「アレクサ!」と声をかけるだけで起動してくれます。
わざわざ本体の起動ボタンを押したりする必要はありません。
命令も「アレクサ、○○して」とお願いするだけでOKなのでとてもお手軽です。
Alexaができることもかなり豊富に揃っており、かなり細かいリクエストをすることも可能です。

Amazon Echoでできること
Amazon Echoでできることには以下のことがあります。
- 定額制サービスなどを利用して音楽再生が可能
- オーディブル・Kindle本の再生
- 天気やニュースの読み上げ
- タイマーやアラームのセット
- 家電を声でコントロールするスマートホーム(別途機器が必要)
- その他Alexaスキルで実行可能なスキルを追加可能
定額制サービスによる音楽再生が可能
主な機能としては、やはり音楽再生とスピーカー機能ですね。
AmazonプライムミュージックやAmazon Music Unlimited、Apple Musicなどの定額制サービスを登録しておくことでスピーカーとして利用できます。
再生も簡単で、Alexaにミュージシャン名や曲名を告げるだけ。
さらにAlexaに音声プロフィールを登録しておくことで、ユーザーの好みまで理解するようになっていきます。

ただし「音楽を楽しむ」という意味では再生可能な楽曲数によるところが大きいですね。
プライムミュージックだと正直物足りないので、Amazon Music Unlimitedに加入しておくのがおすすめです。

オーディブル・Kindle本の再生
Amazonはオーディオブックサービスのオーディブルも展開していますが、こちらもEchoで再生することができます。

また同様にKindleで購入した電子書籍も読み上げが可能。

Kindleは一部対応してない書籍もありますが、オーディブルは本来がオーディオブックなので、コンテンツさえあれば基本的に再生が可能です。
指示も簡単で、Alexaに本のタイトルを告げて、「アレクサ、オーディブルで◯◯を再生して」と伝えればすぐに再生してくれます。
なかなか読書のための時間が取れないような方でも、オーディブルであれば家事をしながら耳で読書をすることができるので、現代的なインプットの方法としてはわりとありですね。
オーディブルは30日間の無料体験を行っているので、気になる方はぜひおためしで登録してみましょう。
音声で天気予報やニュースなどを聞くことができる
音声で今日の天気やニュースを聴いたりすることもできます。
朝出掛ける前に洗い物をしながら天気やニュースを確認したりできるので、使ってみると意外と便利ですね。
特に天気予報はかなり細かい聞き方も可能で、例えば「夕方から夜間にかけての降水確率」や「湿度」といった指示に対しても答えを返してくれます。
スマートホームの司令塔としても機能
さらにはAlexaに対応したデバイスを用意することで、家電を音声でコントロールできるスマートホームを実現することも可能です。
たとえばお手軽なものとしては、スマートプラグと呼ばれるコンセントと電源プラグの間に設置するデバイスがあります。
Alexa経由で音声でプラグのオンオフが可能なので、機器がAlexaに対応してなくても擬似的にスマートデバイス的な使い方ができます。
その他、Alexaスキルを追加して機能を拡張することもでき、出前館で出前を注文するなど、様々なスキルが使用可能です。
Amazon Echoを買って生活が変わったこと
Amazon Echoで音楽の聴き方が変わった
やはり音楽の環境面での変化が大きく変わったと思います。
声一つで音楽を聴けるようになったことはかなり大きいですね。
そのときの気分で曲名や音楽ジャンルをすぐに再生できるので、生活の雰囲気にいい変化をもたらしてくれます。
ヨノイ
またAlexaは季節や雰囲気、年代やジャンルと言ったあいまいな指示に従って再生することもできます。
Alexaは音声インターフェイスなので、アプリのように画像から再生対象を選ぶことができないのですが、曖昧指示を可能にすることで音楽体験を逆にうまく拡張してくれています。
視覚情報をもとにすると、自分が思い出せるものしか指示できずにワンパターンになりがちなんですよね。
そこを雰囲気や季節といった抽象的な指示を可能にすることで、これまでだったら絶対に聴かなかったような音楽を耳にすることができます。
ちなみに、僕はこれまで音楽系の定額制サービスとしてApple Musicを利用していたのですが、Echoを導入したことでAmazon Music Unlimitedにも乗り換えました。

Apple MusicやSpotifyなど他社サービスもEchoで利用できるのですが、やはりAmazon謹製のサービスの方が連携面でよいですね。
とくに生活をAmazonデバイスでがっちり固めたい方は、音楽サービスを乗り換えしておくとさらに連携が深まります。
Amazon Music Unlimitedは再生可能曲数が6,500万曲以上と音楽配信サービスでもトップクラスなので、十分満足できる音楽体験を提供してくれますよ。
気になる方は取りあえず30日間の無料体験から利用してみましょう。
スピーカーとして音声で起動・コントロールできることは音質と同等に優先度が高い
スピーカーとしての音質は決して悪くないと思います。
何よりスピーカーとしての音質よりも、常に声一つで起動し指示に従ってくれるという利便性の方が生活においては強いです。
ポータブルスピーカーは他にSONYのSRS-HG10を持っていて、音質的にはこちらの方がいいはずですが、ほぼ使わなくなりました。
SRS-HG10も決して操作が難しいわけではなく、ボタンで起動してBluetoothでペアリングするだけですが、Echo体験以後だと電源を入れるという動作がすでにダルいです。
そのくらい音声による指示は快適ですし、個人的には従来のスタイルに戻れない感じはあります。
ちなみにEchoシリーズには非AmazonスピーカーをEcho化するEcho Inputという外付けデバイスがありましたが、どうやら廃盤になってしまった様子。
≫ Amazon Echo Input | お手持ちのスピーカーがAlexa端末に
これと同様のコンセプトの商品が今後出てくれば、一般のスピーカーでもAlexaでコントロールすることが可能になるかもしれません。
ちなみにEchoの第3世代はスペック的にはEcho Plusと同じスピーカーなので、音質面でもさらに向上しています。
ニュースや天気など、声一つで「ながら」で確認できるのは楽
ニュースや天気を何かしながら確認できるのは地味に便利ですね。
朝、バタバタしながらでも声ひとつで反応してくれて、自分の動きを止めることなく情報を得られるのは楽だし利便性は高いです。
声でアラームをセットしてくれるのも最初は若干の不安がありましたが、普通に活用できています。
またスマホのリマインダーもミュートしていると通知をうっかりスルーしてしまうこともありますが、Echoに任せておくと音声でしっかり教えてくれるので安心感が違います。
不足の部分は必要に応じてAlexaスキルやスマートホーム家電で補っていく
機能的に不足している部分は今後のAlexaスキルの展開次第かなと思います。
出前館とかデリバリー系は誤注文が怖い感じもありますが、挑戦してみたいですね。
他に導入を考えているものとしてはスマートホーム関連です。
スマートプラグには課題もあったのですが、家電を少しずつスマートホーム化していく作業は継続的に進めていきたいと考えています。
なお、Alexaには定型アクションという機能が備わっており、複数の指示を一つのワードに登録することができます。
ヨノイ
定型アクションの設定にこだわることで、スマート家電に対して連続して指示が出せたりと利便性はかなり高められそうなので、その辺りも追求していきたいと思っています。
Amazon Echoのイマイチなところ
初期状態ではできることはわりと少ない
Echoでできることを逆に捉えると、買ったままの素の状態では利用できる機能はそう多くありません。
たとえば音楽を聴くにしても、少なくともAmazon Music Unlimitedあたりは必須かなと思います。
箱から出しただけの状態だと、ただのAlexaの入れ物でしかないですので。
どういう運用をしていくかを考えることも含めてのデバイスですね。
他のデバイスのAlexaとの連携は前提っぽいけどコントロールがわかりづらい
Echoは単独では力が十分に発揮されず、他のAlexaと連携するなどして初めて効果が増大するように感じます。
ですが、Alexaが入ったデバイスが複数台ある場合は常に一番近くのAlexaが反応するなど、やや使い勝手としてイマイチな部分はあります。

場合によっては向こうにあるデバイスで反応して欲しいこともあるわけで、そういった場合にどうすればよいかがAlexaを使っている中ではわかりません。
こういった問題も会話の中で修正されていくのがAI的だと思うのですが、現状そこまでの賢さはなく、結局はAmazonのサイトのヘルプを読むみたいなかたちにならざるをえません。
音声の認識に関する細やかさは英語版のAlexaが一番進んでいるはずなので、そちらで実現されていれば時間差で実装されてくるところだとは思うのですが。
AI性能については様子見の部分は少なからずありますね。
Amazon Echoで何ができるのかがわかりづらい
Echoに関しては現状でのアピールポイントが「AIアシスタントを搭載した」という部分が前に出てしまっていて、「そこから何ができるのか」というところがやや伝わってないような気がします。
AmazonのEchoの商品ページにもできることの紹介はあるのですが、それを利用することでどのように生活が便利になるかがいまいち実感を伴うかたちになってないんですよね。
そのあたりを整理して皆さんにお届けするのがこういったブログの役割なのかもしれませんが…。
いろいろと買い足したり使い方を試行錯誤していかなければ見えない部分も少なくないと思いますので、その辺は今後追求しながら皆さんにお伝えしていきたいと思います。
Amazon Echoは未完成だからこそ追求しがいのある未知数のデバイス
現状では、Alexaはある程度単純で固定的な指示には力を発揮しますが、複雑な指示に対してはまだ部分的にしか対応できません。
Fire TV Stickで見たいタイトルを呼び出すときには的確に動きますが、これは発話のパターンがある程度定型的だからだと思うんですよね。
そのパターンが崩れたときに反応がやや厳しくなります。
とはいえ、このあたりの機能は開発レベルでは飛躍的に進化しているので、今後の動向を見ていくべきでしょう。

不満点もいろいろと書きましたが、Echoでできることを丁寧に整理していけば、思わぬできることにも出会うこともあるのかなという期待もあります。
このAmazon Echoのレビューは、使用し続ける中で随時アップデートしていきたいと思いますので、思い出した頃にまた覗いていただければ幸いです。