AmazonのAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」は音声の認識精度もよく声だけで操作できるためとても便利な一方、同じ部屋にAlexaを搭載したデバイスが複数あると少々やっかい。
というのもAlexaは初期設定のままだと、同じ「アレクサ」というワードに反応してしまうため、ユーザーの意図とは異なる反応になってしまいがちだからです。
Alexaでありがちな誤反応
- 反応してほしいデバイスと異なったデバイスで反応してしまう
- 複数のデバイスで重複して反応してしまう
音声認識の精度がよくなったとはいえ、どのデバイスに対する指示かまでは認識できないため、声だけではデバイスの応答を上手く制御できないのが難点です。
そこで本記事ではこのAlexaの誤反応、誤応答を解決するための「ウェイクワード」の設定方法を解説します。
ぜひ設定を工夫してAlexaを快適に使えるようにしていきましょう。
Alexaを搭載したデバイスは声に近い方が優先的に反応する
この現象は、複数のAlexaが音声に対して応答した場合の優先度に音声との距離が関わっていることが原因。
Alexaが搭載されたデバイスが複数台ある場合は、声に近い方のAlexaが優先的に反応します。
これはAlexaの仕様上で動かせない条件であるため、Alexaがオンになってれば必ずこのような順序で反応します。
近くのFireタブレットをスリープさせたまま向こうのEchoを反応させるということはできず、すべてのAlexaが同じウェイクワードである限りは、必ずこのような反応になります。
この現象を解決するためには、「ウェイクワード」の変更が必要です。
Alexaのウェイクワードとは
Alexaを起動させるときにかけるワードのことを「ウェイクワード」といいます。
初期状態で言うところの「アレクサ!」ですね。
Alexaはこのウェイクワードを認識することで、自動で応答します。
Alexaを起動させるウェイクワードは4種類から変更可能
ウェイクワードは初期設定では「アレクサ」で設定されています。
このウェイクワードは変更が可能で、あらかじめ用意されている4種類のワードから選択できます。
- アレクサ
- アマゾン
- エコー
- コンピューター
このウェイクワードはデバイスごとに異なるものを割り当てられるのですが、ワードを見ても言葉のチョイスがやや微妙。
アレクサ、エコー以外は一般名詞として日常会話で普通に出てくるので、普通に意図しないタイミングで誤反応します。
(現状では、テレビCMの「アレクサ!」の呼びかけにすら反応してしまいます)
自分でウェイクワードを設定したいところですが、この記事を書いている時点では、任意のウェイクワードを設定する機能はありません。
現実的には選択肢はかなり限られているというのが実情です。
ウェイクワードの設定方法
ウェイクワードは、Alexaアプリから設定できます。
Alexaアプリを起動し、下記のメニュー内から変更が可能です。
デバイスに名前をつけることで再生するデバイスを選択可能
たとえば複数のAmazonデバイスがある場合、デバイスにあらかじめ名前をつけておくことで個別のデバイスに対する指示が可能です。
たとえば「リビングのEcho」などの名前をつけておくと、「Alexa、リビングのEchoで音楽をかけて」といった指示が可能になります。
どのAlexaで反応しても会話の中で実行するデバイスを指示可能なので、対応としてはこれがベストかと思います。
デバイスの名前の変更は、Alexaアプリの「設定」−「デバイスの設定」から個別のデバイスを選択することで行うことができます。
ただし音楽の再生には対応していても、アラームのセットやニュースの再生はうまくできないなど、対応状況はまちまちで、やや使いづらいのも実際のところです。
対応の進展を待ちましょう。
またデバイスの名前も最初は「Amazon Echo」としていたのですが、これだと指示をうまく認識してくれませんでした。
その後、名前を「リビングのEcho」と変えると指示を認識するようになったので、発音や発声によって認識のしやすさが異なるのかもしれません。
複数のAlexaの本格的な使い分けは今後のアップデート次第
起動するデバイスの選択については、現状では根本的な解決策はないようなので、気長にAlexaのアップデートを待つのがよいでしょう。
また普段の使い方にあわせて、Alexaの設定自体を変えておくのもいいかもしれません。
たとえばFireタブレットなどは手元で使うものなので、あまりAlexaの使用頻度は高くないはずです。
Alexaハンズフリーを切っておくなどして、Alexaの起動に制限をかけておくとわずらわしさはかなり軽減されます。
Alexaハンズフリーは音声だけでスリープ状態からAlexaが起動するモードのこと。電源ボタンを押さなくてよいので便利な反面、誤反応やバッテリー消費などのデメリットもあります。
差し当たってはそれぞれのデバイスに認識可能な名前をそれぞれつけておくのがまず一つ。
あとは実際に使う中で、反応したAlexaから各デバイスにどのように指示を飛ばせるかを探っていくのがいいでしょう。