iPhoneのメールアプリを起動すると「サーバの識別情報を検証できません」というエラーメッセージが出て、突然メールが送受信できなくなることがあります。

何の前触れもなく起こるこの現象ですが、解決するまで何度もメッセージの表示を繰り返すこともあり、わずらわしいことこの上ありません。
対処法をいろいろ試してみたのですが、解決するまでに結構手こずったこともあり、一連の記録を記事としてまとめてみました。
同様の現象でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
【原因①】iPhone側にトラブルの原因がある場合
エラーの原因がiPhone側にある場合の対応方法です。
ソフトバンクの公式ページで案内されている方法ですが、手順も簡単なので真っ先に試したい方法です。
» [iPhone/iPad]「サーバの識別情報を検証できません」と表示が出ます。どうしたらいいですか? | ソフトバンク
iPhoneの日付と時刻がずれている
iPhoneの日付と時刻はデフォルトでは「自動設定」がオンになっています。
しかし何らかの理由で「自動設定」がオフになるなどして、正しい時刻からiPhone内の時刻がズレてしまうことがあります。
この場合に「サーバーの識別情報を検証できません」のエラーが発生することがあるので、設定状況の確認が必要です。
もしこの「自動設定」がオフになっている場合は、オンに戻す必要があります。
また、「自動設定」がオンのままの場合でも、一度オフにした上でしばらく待ち、再度オンに戻すことで解決することがあります。
以下、手順です。
①iPhoneの「設定」を開き、「一般」をタップします。

②「日付と時刻」をタップします。

③「自動設定」をタップし、一度「オフ」にします。

④しばらくしてから「自動設定」を「オン」にします。

僕もこの方法をまず試してみましたが、残念ながら改善しませんでした。
どうやら原因が日付と時刻のずれではなかったようです。
iPhoneの不具合が疑われる場合は再起動してみる
日付と時刻の自動設定のオンオフで改善しない場合は、iPhoneに生じた何らかの不具合が原因になっている可能性があります。
その場合は、iPhoneを再起動してみるのも一つの方法です。
ちなみに僕も再起動を試してみましたが、この方法でも解決しませんでした。
【原因②】メールの「SSL証明書」が原因で不具合が生じている場合
メールに関するエラーは、メールの送受信に使用しているSSL証明書に不具合が生じている場合にも起こります。
SSL証明書を発行しているサービスプロバイダに確認する方法も考えられますが、どうしても急ぎでメールを送受信したい場合は、SSLの使用をオフにするという方法もあります。
ただし、SSLはインターネット上のデータの通信を暗号化する仕組みです。
それをオフにするということは、セキュリティ上のリスクに繋がる可能性があります。
通信の盗聴や改ざんの可能性があり得ることを承知の上で行いましょう。
個人的には、ビジネスでの機密情報や個人情報などの重要情報をやり取りしている場合は避けた方が無難だと考えます。
以下、SSLの使用をオフにする手順です。
①iPhoneの「設定」を開き、「アカウントとパスワード」をタップします。

②エラーが発生しているアカウントをタップします。

③「詳細」をタップします。

④「SSLを使用」を「オフ」にします。

⑤「詳細」に戻って「完了」をタップして保存します。
なお、使用が終わったら「SSLを使用」はすみやかに「オン」に戻すことを推奨します。
セキュリティ上の脆弱性を放置しておかないようにしましょう。
なお僕もこの方法を試してみましたが、残念ながらエラーは解消しませんでした。
⑤で保存しようとしても、「サーバーの識別情報を検証できません」のメッセージが繰り返されて保存できず、手順を終えることができませんでした。
というわけで、別の方法を考えなくてはならなくなりました。
解決しない場合はメールアカウントの削除と再設定
いずれの方法でも解決しなかったので、最終手段としてアカウントを一旦削除して再登録しました。

アカウントの削除&再設定でSSL証明書を再取得する
というのも、原因として考えられるのは、やはりiPhone内に格納されているはずのSSL証明書です。
本来であればSSL証明書は自動で更新されますが、今回のエラーのケースでは自動更新がされず、有効期間が過ぎてしまったことからエラーに繋がっている可能性が高いと考えられます。
正攻法としては自力でSSL証明書を更新するという方法もあるのかもしれませんが、今回はアカウントを一から再設定することで再取得できないか試してみました。
結果、無事解決。
懸念していた過去のメールも、サーバーに保存されている分も含めて、すべて再ダウンロードされました。
メールサーバーの保存期間は要注意&要確認
ただしアカウントの削除は端末から一旦データが消失するため、新たな別のトラブルに繋がる可能性もあります。
アカウント削除を試す場合は、実行前にメールのデータを保存しておくことを強くおすすめします。
とくにメールサーバーの保存期間と保存容量は、サービスプロバイダによって異なります。
保存期間を過ぎたものは受信したPCやスマホの中にしかなく、アカウントごと受信トレイを削除すると再取得ができません。
またメールサーバーの保存容量を超過した場合にどのようにデータが扱われるかも、プロバイダごとに異なるかと思われます。
(保存期間内であっても容量超過した場合にサーバー上のデータがどうなるかは、確認しておいた方がよいでしょう)
必ず最新情報を確認の上、実施してください。
まとめ:原因の切り分けをしながら簡単な方法から試していきましょう
今回のように原因が特定できないトラブルは、解決が簡単な方法から順番に試していくのが常道です。
まずは「日付と時刻」の設定から試していき、アカウントの再設定は最終手段として一番最後に行いましょう。
この「サーバの識別情報を〜」エラーは何度もメッセージの表示を繰り返す、非常にストレス度の高い現象です。
悩まれている方も多いかと思いますので、ぜひ本記事を参考にしていただければと思います。