書評

生きるのがしんどい人はphaさんの『しないことリスト』という本がオススメです

2019年6月26日

しないことリスト』という本があります。

phaさんという方が書かれた本で、人生における「しなくてもよいこと」に気づくことで生き方に自由を取り戻そう、といった内容の本です。

これが大変よい本なんですよね。

取り分け、日常で世間体や「しなければならないこと」にプレッシャーを感じている方にとっては、読むことできっと楽になる部分があるのではないかと思います。

『しないことリスト』を書いたphaさんについて

phaさんはブログやTwitterなどネットで主に活動されている方です。20代後半で仕事を辞めて以降、ブログや書籍など、文章を中心に活動してらっしゃいます。

phaの日記

pha公式サイト

もともと僕がphaさんの名前を知ったのは随分前で、たしか2007年頃だったと思います。

phaさんの作成した圧縮新聞というWebサービスや、もしくははてなブックマークで、ニートなのに熱海に別荘を買った、という記事が話題になっていた頃です。

その頃には、おそらくすでに仕事を辞めてニートを名乗られていたのではないかと思いますし、「ギークハウス」の運営も始められていたのではないかと思います。

ギークハウスプロジェクト

「ギークハウス」という名前のシェアハウスは今や全国さまざまな場所で運営されているので、ご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。

ギークハウスはもともとはphaさんが発起人となって作られたシェアハウスなんですよね。

「プログラマーやネットジャンキーみたいなギークっぽい人が集まるシェアハウスがあれば面白いんじゃないか」

というコンセプトがネットを通じて拡散し、今では日本のいろいろな場所で運営されています。

phaさんはこの本以外にも『ニートの歩き方』をはじめとして何冊か本を出されていて、新著が出ると書店で平積みになっていたりと、今や人気の作家さんです。

『しないことリスト』という本について

36個の「しないことリスト」とキーワード

この本は、「所有しないリスト」、「努力しないリスト」、「自分のせいにしないリスト」、「期待しないリスト」の4つに章が分けられていてます。

さらにそれぞれのリストに具体例が挙げられており、合計で36個の「しないことリスト」が掲載されています。

それぞれがとても興味深く、たとえば「イヤなことをしない」といった比較的シンプルなものから、「積み上げない」といった意識高い系へのアンチワードみたいなものまであります。

それぞれのリストは具体的に書かれているので、実生活にも取り入れやすいと思います。

またそれぞれの「しないことリスト」には「キーワード」が添えられています。

たとえば「何かのためにしない」であれば、「コンサマトリー(自己充足的)」という言葉がキーワードとして挙げられています。

章の中では「何かをするときは『それが何の役に立つか』を考えるよりも、そのこと自体を楽しむことが健全」ということが語られているのですが、その考え方を端的に表した言葉として添えられています。

「コンサマトリー」というと難しそうに聞こえますが、他の文献に繋げていきたいときに、言葉として手掛かりになります。

一つのリストあたりのページ数も多くなく文章も読みやすいので、パラパラめくりながら気になったフレーズから読み進められるようになっています。

最初からガツンと読むのはしんどい、という方でも入っていきやすいと思います。

どんな「しないことリスト」があるか

本書の中から個人的に気になった「しないことリスト」をいくつかご紹介します。

その1:大きく見せない

人は大きく見せたがってしまう気持ちから、なかなか離れられないものです。

しかし本編にも書いてあるのですが、とりわけネットの世界では、大きく見せることは妬みや反感を買いがちです。

また実力以上の何かを演出してみても、本当に力のある人からはもちろん、そうでない普通の人々からも何となくわかってしまうものです。

本書にもあるように、他人の評価なんてどうでもいい、という気持ちで、等身大の自分でも平常心でいられるようにすることが目指すべきところではないかと思います。

その2:自分の実力にしない

謙虚にしておいた方が他人の受けがよい、という現実的な振るまいの話は置いておいても、成功は半分が運と思うくらいでちょうどいいと思います。

2019年の東大入学式での上野千鶴子さんの祝辞でもないですが、努力できる環境にあることがすでに自分の努力の及ばない運の範疇なんですよね。

そういったところまで想像力を及ばせることができるかは、人生のしんどさをかなり左右するように思います。

何かができたとき、またできなかったときに、過剰に自分の努力に結びつけるのは危ういと感じます。

すべてを自分がコントロールできるというのは幻想なので、そのような前提に立ちつつも、現実的に努力を重ねていく、くらいの感覚がよいのではないかと思います。

その3:閉じない

たとえば対面のコミュニケーションだけの状態だと、イニシアチブがどちらかに限定されるためとても息苦しいものになります。

そこにネットなどの別チャンネルが同時に存在できれば、それが外部への流動性になり得ます。

コミュニケーションが固定的でなくなれば、息苦しさは大分減りますし、逆に閉じた環境は息苦しさを強要される環境でもあるともいえます。

家庭のように、閉じた環境であるがゆえに外からの評価が差し挟まれない状態が続くと、関係性はいびつなものになりがちです。

コミュニティを開いておくこと、そして多層的にコミュニティを持つことは重要だと感じます。

自分が気になったところからピックアップして実践しよう

まず前提として、書かれている36個のことはやるべきことリストではありません。

すべてを真っ正面から受け止めてやろうとすると、おそらくしんどいと思います。

楽になろうとすることをしんどく追求する的なパラドックスに陥ってしまいます。

社会から半分離れたような生き方をしているphaさんだからこそ提言できる内容でもあるし、実行するにしても同様です。

個人的には、できそうなところから拾って適度にやるくらいでいいと思います。

むしろ、やるとかやらないとかでもなく、そう言えばそんなことも書いてあったな、と気付いときにそうする、くらいの感じでいいのではないでしょうか。

重い気持ちの人はまじめになりすぎると辛いので、自分向けに難易度調整しつつやるといいのではないかと思います。

やっていきましょう。

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