U-NEXTの31日間無料トライアルへの登録はこちらから

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』をより深く理解するために観ておきたい映像作品&書籍

コロナ禍収束の見通しが立たない中で公開となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。

前作『Q』に対して向けられた反応が圧倒的にネガティブなものであったことや、前作から9年が経っての公開という状況に不安視する声も少なくありませんでした。

しかしいざ公開された『シンエヴァ』は、物語の最後を飾るにふさわしいエヴァ史上最高と言える大傑作として、多くの観客の「エヴァの呪縛」を解き放つ、他に類を見ない作品となりました。

演出や設定、描写にやや難解な箇所があるため、繰り返しの視聴に向いた動画配信サービスでの配信が待たれますが、しばらくは作品解釈や批評、また感想、作品論が充実していくでしょう。

本記事ではそんな『シン・エヴァンゲリオン』をより深く鑑賞していただくために、理解の補助線となる映像作品や書籍を紹介します。

現在では入手困難なものも含まれますが、ぜひ90年代から続くエヴァと庵野監督の歴史を追体験していただければと思います。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

総監督庵野秀明
出演緒方恵美、三石琴乃、林原めぐみ、宮村優子、山口由里子、立木文彦、清川元夢、子安武人、結城比呂、長沢美樹、山寺宏一、石田彰、麦人
公開年1997年
上映時間87分

テレビシリーズの『新世紀エヴァンゲリオン』を単なるカルトなアニメ以上の価値ある表現として評価を決定づけた一作

ある種グロテスクなまでの迫真の心理描写とアニメ的なお約束を徹底的に排除した壮絶な物語は、多くの視聴者に「エヴァの呪縛」を残しました。

人類補完計画を否定し他者の存在する世界を望んだシンジに向けられた「気持ち悪い」という拒絶の言葉を考え続けた人も多かったのでは。

また本作を見ると、なぜ新劇場版で惣流・アスカ・ラングレーが登場しなかったのか、そしてシンエヴァのあのシーンの意味が分かるのではないでしょうか。

まさしく庵野秀明の私小説的とも言える作品で、新旧エヴァシリーズを語るのに外せない一本。

ゼロ年代の多くのクリエイターを生み出すきっかけとなった、アニメ史・映画史に残る傑作です。

未見の方はぜひテレビシリーズから通してご覧ください。

式日(SHIKI-JITSU)

監督庵野秀明
出演岩井俊二、藤谷文子、村上淳、大竹しのぶ
公開年2000年
上映時間128分

女優の藤谷文子さんの原作をもとに撮影された実写作品。

庵野監督の故郷、山口県の宇部市を舞台にしており、工業都市の風景が作中人物の孤独な心象風景と融合して独特の世界観を描いています。

物語は親子関係の隔絶が中心に据えられており、庵野作品の要素の一つを大きく拡大したような作品と言えるでしょう。

非現実的な世界に逃げ込むことで生きのびる少女と、生きる意欲を見失った1人の中年男性の関係性は、同様の問題を多少でも抱えた視聴者には深く刺さるものがあります。

本作は主演の藤谷文子さんの原作ではあるものの、生まれ故郷の宇部市での撮影ということもあり、庵野監督の私小説的な要素も色濃く感じられる作品です。

そもそも主人公の1人、映像業界に疲れて故郷に戻ってきた無気力な「カントク」役は、当初は庵野監督自身が演じるという案もありました。

最終的には映画監督の岩井俊二さんが演じていますが、役どころを上手く掴んだ味わい深い演技を見せています。

(ちなみに岩井監督は役者として初めての出演で、その後『ラストレター』では逆に庵野監督を役者として起用しています)

見どころは大竹しのぶさんの母親役。

毒親の演技が異常に素晴らしく、留守電に残されたセリフだけでも鬼気迫るものがあります。

この緊張感に満ちた病的な親子関係後にシンエヴァで描かれるシンジとゲンドウにどう変遷していったのかを、ぜひ見届けていただければと思います。

庵野秀明のフタリシバイ―孤掌鳴難

created by Rinker
¥1,650 (2021/05/05 18:36:59時点 Amazon調べ-詳細)
著者庵野秀明
ページ数293ページ
発行年月2001年
出版社徳間書店

本記事のタイトルに「書籍」と入れたのは、この一冊を紹介したかったから。

庵野秀明のフタリシバイ』は前述の『式日』公開直後に出版された対談本です。

庵野監督は『旧劇』終了後、急速に実写作品の世界に向かって行くのですが、この本で語られている内容も主にその辺りが中心になっています。

本書での対談相手も半分以上が劇作家や劇団関係者。

収録されている対談者

鴻上尚史、野田秀樹、幾原邦彦、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、松尾スズキ、いのうえひでのり、常盤馨、田口ランディ、林原めぐみ、Dr.エクアドル

特に演劇に対する興味とライブ感への渇望が顕著で、「決まった物語をライブで再演する」演劇というフォーマットに、アニメの限界を超えるエネルギーを期待していたことが窺えます。

このライブ感に対する執着は今も続いており、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のタイトルの最後に付与されていた「:||」音楽記号の反復記号はまさに象徴的でしょう。

脚本や譜面といったあらかじめ定められた内容を繰り返すけれども、二度と同じものが再現されないライブ性は演劇と音楽演奏に共通したもの。

反復記号には単なる再構築や物語のループ構造以上の意味が込められているように思います。

ちなみに音楽ファイルの再生は必ず同じ音声が再生される以上、演奏のライブ性(反復性と一回性の重なり合わせ)は存在しません。

反復記号はあくまで譜面上での概念であり指示。

同じ小節を何度も繰り返しますが、同じ音の完全な再現はできないわけで、それが音楽演奏の表現としての尊さでもあるわけです。

(ちなみに不評だった『Q』のカヲル君との初見連弾もこの辺がシナリオに批評的に織り込まれてうまく解決するのだろうと思っていたのですが……。)

このような深読みをついしたくなるような、作品に剥き出しで向かう庵野監督の表現論(または迷い)に触れられる一冊ですので、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

ちなみにこの本までの間に庵野監督がメガホンを取った主な作品は以下のとおり。

またこの後、佐藤江梨子さん主演で『キューティーハニー』(原作:永井豪)を監督することになります。

ふしぎの海のナディア

監督庵野秀明
出演鷹森淑乃、日高のり子、水谷優子、滝沢久美子、堀内賢雄、桜井敏治、大塚明夫、井上喜久子、清川元夢 、塩沢兼人、山寺宏一
放送年1990〜1991年
話数全39話

『ふしぎの海のナディア』は庵野監督がエヴァンゲリオンを手がける前に、監督して取り組んでいたTVアニメシリーズ。

あのガイナックスがNHK総合の金曜日19:30というゴールデンタイムで1年間のアニメシリーズをやるということで、当時大きく話題になりました。

90年代初期はアニメの社会的評価もまだまだ低く、作品としてもガチガチの子供向けフォーマットが当たり前で、さらに放映局はNHKというカタい局。

しかしそのような制約下にも関わらず、全編に散りばめられたパロディやオマージュ原作を大きく逸脱した脚本など、やりたい放題の画期的な作品でした。

またエヴァンゲリオンの原型とも言える要素も多く、ところどころに見出せる共通性に、ニヤリとする方も多いでしょう。

実はエヴァとナディアはもともと隠し設定として同一の世界線を舞台にしていると言われていました。

作中では明示されることがなく、現在でも公式設定なのかは不明ですが、ナディアとエヴァの関連性は『Q』以降さらに加速します。

Νノーチラス号を思わせるAAAヴンダーの登場や、劇中曲の再利用ネモ船長役の大塚明夫さんの起用など、リアル世代にはサービスが濃すぎる展開。

『シンエヴァ』に至っては、パリのエッフェル塔が破壊されるシーン葛城ミサトの最期など、モチーフの流用も多く見られます。

また庵野作品に通底するテーマとして、親子の断絶も作品の主要なテーマになっています。

ナディアから旧テレビシリーズを経てシン・エヴァンゲリオンに至るまで変化していく親と子の関係性の描かれ方はきっと興味深く映るはずです。

全39話と相当のボリュームではありますが、エヴァの前史を知る上でも決して外せない傑作アニメシリーズです。

NHKオンデマンド「さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~」

放送局NHK BS1
出演庵野秀明、安野モヨコ、板野一郎、緒方恵美、鈴木敏夫、立木文彦、鶴巻和哉、樋口真嗣、前田真宏、三石琴乃、宮崎駿、宮村優子
放送年2021年
放送時間100分

NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で放映された内容をさらに100分に拡大して放送されたスペシャル番組。

BS1での放送だったことから、見逃した方も少なからずいらっしゃるのでは。

幸いなことにNHKオンデマンドにて前後編で配信されているので、未見の方はぜひチェックしておきましょう。

なおNHKオンデマンドを見るなら、毎月1,200円分のポイントが付与されるU-NEXTで視聴するのがおすすめです。

NHKオンデマンドの月額料金を全額まかなえます。

また下記のボタンより登録することで、本来は600ポイントしかもらえない無料トライアル時のポイントが、1,000ポイント分にアップします。

まだ利用したことのない方はぜひチェックしてみてください。

\初回1,000円分のポイントがもらえる!/

※無料期間中に解約すれば料金は一切かかりません

まとめ:関連作品を観てシン・エヴァンゲリオンをより楽しもう

映像作品はそれ単独で楽しむこともできますが、関連作品を探ることでより深く楽しめます。

また書籍といった映像作品以外も貴重な情報源。

参照する情報を広げて行くことで、さまざまな角度から作家性に切り込めますよ。

この記事でご紹介した作品はそれぞれ単独でも非常に印象深い作品です。

ぜひ機会を見つけて視聴してみてください。

※本ページのU-NEXTに関する情報は2021年5月時点のものです。 最新の配信状況は U-NEXTサイトにてご確認ください。

 

人気記事U-NEXTの31日間無料トライアルに2回目、3回目の登録をする方法【再登録】

人気記事動画配信サービス12社を徹底比較!本当に選ぶべきオススメのVODランキング