動画変換ソフト WonderFox「HD Video Converter Factory Pro」をレビュー

今回、WonderFox様から同社の製品『HD Video  Converter Factory Pro』を提供していただいたので、レビュー記事としてご紹介いたします。

『WonderFox HD Video  Converter Factory Pro』は動画の形式変換に止まらない多彩な機能性が売りのソフトウェアです。

また価格も安く、動画初心者でも触りやすいのも特徴です。

動画変換や編集の最初の一歩として、なるべくリーズナブルにソフトを準備したい人におすすめの製品です。

参考リンク:WonderFox HD Video Converter Factory Pro

この記事はWonderFox様から製品のライセンスをご提供いただき作成しております。

WonderFoxソフトウェア社とは?

本製品を開発・販売するWonderFox社は、2009年に設立された中国のソフトウェアメーカーです。

主な事業内容はDVDリッピングや動画、オーディオ変換サービスで、これまではヨーロッパとアメリカ市場をメインに事業展開していましたが、次なる市場として日本を視野に入れているとのこと。

まだ日本での知名度は高いとは言えませんが、製品のローカライズ(日本語対応)の品質もまずまず高く、実用性は十分と言えるでしょう。

HD Video Converter Factory Proの概要

WonderFox HD Video Converter Pro

ここではHD Video Converter Factory Proの製品概要について解説します。

HD Video Converter Factory Proとは

『HD Video Converter Factory Pro』はWonderFoxが開発した動画変換ソフトウェア。

基本的な機能は動画の形式変換ですが、それ以外にもたくさんの機能が搭載されており、動画に関するさまざまな作業をこれ1本でこなせます。

HD Video Converter Factory Proの機能
  • 動画の形式変換:ビデオを500種類以上の形式に変換
  • 動画の編集:カットやマージ、字幕挿入などが可能
  • 動画サイトからのダウンロード:YouTubeなど300以上のサイトから動画をDLできる
  • スクリーンレコーダー:デスクトップの映像と音声を録画可能
  • GIFアニメーション製作:動画や画像からGIF動画を作成

動画の形式変換とは何か?について解説すると、その名のとおり動画の保存形式を変換するということ。

動画を保存するための規格や形式にはさまざまな種類があり、AVIやWMV、MP4などそれぞれ拡張子が異なりますが、この形式を変換する作業が動画の形式変換です。

なおこのソフトを国内で使用する場合、上記の機能の中では動画のダウンロード機能には注意が必要です。

現在の著作権法では刑事罰の対象となる場合があり、またそれ以外でもサービスの利用規約で禁止されている場合があります。

HD Video Converter Factory Proの製品スペックについて

HD Video Converter Factory Pro

HD Video Converter Factory Proの製品に関する情報をまとめると下記のとおり。

製品名HD Video Converter Factory Pro
製造元WonderFox Soft, Inc.
価格1年ライセンス:3,280円
永久ライセンス:7,760円
家庭ライセンス(3台まで):8,880円
対応OSWindows10 / 8.1 / 8/7以下
プロセッサIntel、AMD、1.5GHz以上
ビデオカードNVIDIA GeForce series、Intel HD Graphics、AMD Radeon series.
ディスプレイ解像度1,200×768以上
RAM1GB以上
ハードディスクスペース300MB

有料の動画関連のアプリケーションは高額なものが多い中、リーズナブルなのはこの製品の強みですね。

なおライセンスは3種類で、複数台で使いたいなら3台までインストール可能な家庭ライセンスがおすすめです。

なお、HD Video Converter Factory Proの対応OSはWindowsのみで、MacOSでは使えません。

HD Video Converter Factory Proの各機能について

それではHD Video Converter Factory Proでどのようなことができるのか、製品の機能について解説していきます。

動画の形式変換

WonderFox HD Video Converter Pro

この製品の代表的な機能が動画の形式変換。

「拡張子を変換する」と言った方が表現的には馴染みがあるかもしれません。

この機能では、AVIやWMV、MP4など多様な形式で生成された動画ファイルを他の形式に変換できます。

またいわゆるアップコンバートも可能で、低画質の動画を高画質へと変換することも可能です。

また動画を取り扱う際にどうしても気になるのが処理の負荷に関すること。

マシンスペックによっては動画の変換に時間がかかってしまうこともありますが、HD Video Converter Factory Proは高速化が可能。

稲妻モード」では従来の50倍のスピードで変換でき、HD画質で2時間の動画をわずか数分で変換処理できます。

またロスレス圧縮できるので、ファイルの品質を損なうことなく、さらに小さなファイルサイズで出力できます。

動画の編集

WonderFox HD Video Converter Pro

動画の編集機能もかなり充実しており、編集ソフトで必要とされる機能はだいたい用意されています。

たとえば特殊効果やフィルターなどの加工系のほか、シャープネスやホワイトバランスの調整といった色味関係。

また切り取りやマージ、またトリミングも可能で、さらに動画にウォーターマークや字幕も挿入できます。

ウォーターマークとは、著作権表示などのために画像や動画に写し込まれる小さな図案や文字のことです。ロゴやURLを挿入し、権利者を明示するのが一般的です。

動画サイトからのダウンロード

HD Video Converter Factory Proにはサイト上の動画をダウンロードする機能が付いています。

対象サイトはYouTubeから始まり、Facebook、Twitter、niconico動画、FC2など、世界中の300以上ものサイトに対応しています。

ただし一応機能として紹介はしていますが、実際に日本国内で使おうとするとかなり慎重になるべき機能でしょう。

というのも、国内では違法ダウンロードは刑事罰の対象で、ダウンロードしても大丈夫かは外観からは判断しづらい部分も大きいからです。

必ずしも違法となるわけではないにせよ、サイトの利用規約に引っかかる部分も多く、正直な印象としてはグレーな機能ですね。

使わないことをおすすめします。

スクリーンレコーダー機能

スクリーンレコーダーとはデスクトップの状態を動画で記録する機能。

HD Video Converter Factory Proが特徴的なのは、全画面だけではなく録画範囲を選べること。

たとえばアプリの操作を解説する動画を作るような場合にはかなり重宝しそうですね。

GIFアニメーション作成

HD Video Converter Factory ProではGIFアニメーションも作成可能。

動画や複数枚の静止画像から、GIFアニメを簡単に作成できます。

HD Video Converter Factory Proを使ってみた感想

今回、WonderFox様からライセンスを提供いただいたので、HD Video Converter Factory Proをインストールし使用してみました。

実際に使ってみた感想について書いていきます。

インターフェースが明解で操作がわかりやすい

HD Video Converter Factory Proはソフトウェアのインターフェースの構成がとても分かりやすいのが特徴。

インストールして起動するとこのような感じ。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

アイコンが並んでおり、ただただ明解。

クリックするとそれぞれの画面に進みます。

たとえば「変換」だったらこのような画面。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

選択した動画ファイルが左上に表示されており、出力フォーマットを選ぶと右上に表示されるのですが、この辺の操作は触ったら感覚的にすぐに分かります。

使い方やヘルプがなくても触っていると何となく操作できてしまうというのは強いなと感じます。

またスクリーンレコーダーならこのような具合。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

オレンジの枠線が撮影範囲ですが、ドラッグすると広げることができます。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

「REC」ボタンで録画が開始されます。単純明快です。

GIFアニメーションも対象の動画ファイルや画像ファイルを選択するだけ。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

また動画の変換はより詳細な設定も可能。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

画像に加工をかけることも可能です。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

このように言葉の意味さえわかっていれば一通り操作できる分かりやすさはこの製品の大きな強みです。

動画の変換がデバイスやWEBサービスベースでも選べるのが便利

動画の変換はファイル形式はもちろんのこと、デバイスやWEBサービスベースでも選択できます。

たとえばこちらは動画のファイル形式。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

音声ファイルにも変換できます。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

こちらはデバイス。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

アップル製品以外にもAmazonデバイスなども用意されています。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

またWEBサービスベースでも出力が可能。

WonderFox HD Video Converter Factory Pro

画像イメージも表示されているので、操作の上でとても分かりやすく使いやすいのがポイントですね。

この手の選択がプルダウンだと全体を見渡せないですし、選ぶの自体が本当に面倒になってしまいます。

動画形式の変換が速い

今回はそこまで大きな動画ファイルで試してはいないのですが、変換処理は普通に速いです。

動作も全体的に安定しています。

今回本製品を試したのは、2015年発売のThinkPadのX250ですが、5年落ちのPC(しかも動画に強くない)でも動かせるのは少々驚きでした。

HD Video Converter Factory Proのデメリットは日本語表記

最後にHD Video Converter Factory Proを使ってみて感じたデメリットについて触れておきます。

HD Video Converter Factory Proのデメリットはずばり日本語表記。

ローカライズはおおむね上手くいっているとは思いますが、一部変な日本語があったりします。

またそれ以上にこの製品の足を引っ張っているのがフォントですね。

いかにもな中華フォントなので、これを普通にメイリオとかにするだけで全然違うと思うのですが……。

簡体字や中華フォントはスパムっぽく見えてしまいます。

あとはダウンロード機能やスクリーンレコーダーなど、使い方によってはダーティに使えてしまうものがあるというのも若干イメージを左右するかもしれません。

とくにサービスの利用規約は大筋は国が変わっても変わらないはずなので、その辺の印象をどうするかというのはあるのかと。

このあたりを改善していただくと、国内でも受け入れられやすいのではないかと感じます。

HD Video Converter Factory Pro レビューまとめ

WonderFox社は中国の会社でこれまでヨーロッパ・アメリカ市場を中心に活躍されてきた企業。

動画編集ソフトはインターフェースや使い方がわかりにくいイメージがありますが、HD Video Converter Factory Proは感覚的に操作できるUIで、迷いなく作業が進められます。

このUIのわかりやすさや操作の簡単さはWonderFox社がワールドワイドに展開してきたからこそではないかと感じます。

またもっと専門性に長けたソフトウェアはあっても、高価だったり多機能すぎたりと、初心者にとっては逆にデメリットとなってしまう部分も少なくありません。

ちょっと動画編集や加工をやってみたいな、という方にとって最初の一歩としてよいソフトウェアだと感じます。

とくにこのソフトのおすすめポイントはリーズナブルであること。

1ヶ月間のライセンスから始めることもできますし、またいくつかの機能をオミットした無料版もあるので、これから動画に挑戦してみたい方はぜひ選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

参考リンク:WonderFox HD Video Converter Factory Pro