本記事ではKUSANAGIの導入代行サービス「KUSANAGI白書」について紹介します。
VPSサーバーによるKUSANAGIはの運用はサイトを高速化してくれることで知られていますが、KUSANAGIの導入は専門性が高いのが難点。
私のような素人にはハードルが高いということで、KUSANAGIの導入代行を請け負っていらしゃるノビタさん(@nobita0926)の「KUSANAGI白書」から依頼しました。
(ノビタさんはWordPressテーマ「THE SONIC」を開発された方としても有名です。)
移行作業はとてもスピーディーに終わりブログの速度も好調だったのですが、次第に懸念点が明らかになり、撤退を選択しました。
KUSANAGIは導入することで体感上はっきりと速くなりますが、導入に際してはしっかりと事前に理解しておかなければならないポイントがあります。
ということで、本記事ではKUSANAGI導入に関する所感と撤退の理由などについて書いてみたいと思います。
KUSANAGIとConoHa VPSからConoHa WINGに戻した理由
一旦KUSANAGIに移行した後で元のConoHa WINGに戻した理由として最も大きかったのが、KUSANAGIとVPSサーバーの運用はサーバーそのものの知識やスキルがないと厳しいということ。
というのも、VPSの運用はすべてレンタルしたユーザーに一任されます。
サーバーダウンを含む各種トラブルやセキュリティ対策などは全てユーザー自身で行う必要があり、サーバーの知識があることは前提となってきます。
この辺りのスキルや経験があれば別ですが、ない場合は自分で学習するか、それが無理なら年間保守委託なりをつけるしかありません。
保守を付けてもらった場合に採算が取れるかというのは一つ導入の目安だと思います。
なぜWordPressの高速化が必要か?
そもそもの話、なぜWordPressの高速化が必要かというと、もちろんSEOでの評価を上げるためです。
現在のSEOの状況的には、いかに減点要素を排除するかが重要で、もちろんそれにはサイトスピードも含まれます。
Googleは2018年7月から、スピードアップデートを導入していますし、Core Web Vitals(コアウェブバイタル)と呼ばれる新指標もすでに導入されています。
今後はより全体の高速化が求められるかもしれません。
何より遅いサイトは読者にとってのユーザービリティーが著しく損なわれます。
短時間での離脱につながったりなど、決してよい影響があるとは言えず、改善すべき点であることに変わりありません。
WordPressの高速化は自力では限界がある
通常のWordPress運用における高速化の施策はいろいろあります。
たとえば、
- キャッシュ系プラグインを使う
- 画像の遅延読み込み系プラグインを使う
- 画像を圧縮する
- ConoHaWINGのような速いサーバーに乗り換える
などなど。
ただしプラグインはテーマとの相性もあり、なかなか簡単には高速化できません。
技術力があれば手の入れようはあるのでしょうが、普通のブロガーには現実的になかなか難しいかと思います。
なかなか速度改善は容易にはいきません。
既存の枠組みの中で改善を考えることは大切ですが、超えられない壁がある以上、この中の何かを根本的に変えなければなりません。
KUSANAGIとは何?
とくにサーバースピードの観点から見ると、KUSANAGIは限界を超えることのできる、いわばWordPressの最終兵器と言えるでしょう。
KUSANAGIとはWordPressを高速化してくれる仮想マシン

超高速CMS実行環境「KUSANAGI」とは超高速CMS実行環境「KUSANAGI」(以下「KUSANAGI」)は、プライム・ストラテジーが開発・提供する世界最速クラスの仮想マシンイメージです。
KUSANAGIとは、WordPressを高速に実行するために開発された仮想マシン環境のことを言います。
機能的にはWordPressの高速化に特化しており、KUSANAGIを導入するだけで表示速度の劇的な速度改善が見込めます。
たとえばこれまで我々が取り組んでいたサイトの高速化は、WordPress側のテーマやプラグインの調整に終始していました。
ですがKUSANAGIによる改善はサーバー内の環境を最適化して出力スピードをアップさせるもの。
根本的なスピードが上がるため、WordPressのテーマの重さやプラグインの相性問題を気にする必要がなくなります。
KUSANAGI導入には専用サーバーが必要
KUSANAGIを導入するためにはKUSANAGIに対応したサーバーが必要です。
よく使われているXサーバーやConoHaWINGなどはKUSANAGIに対応していません。
VPSと呼ばれる専用サーバーを新たに導入し、そちらにKUSANAGIごとWordPressを移転する必要があります。
専用サーバーと聞くと何やらコストが激高なイメージがしてしまいますが、月額料金はさほど変わりません。
私はConoHaWINGを利用していましたが、私がレンタルしたVPSサーバーは下記の2GBのプラン。

KUSANAGI導入という特別なことをやったからと言って、サーバー代という意味では、ランニングコストが変わるわけではありません。
月々の負担という面からは、あまり気にする部分はないでしょう。
(保守をかけなければ)
KUSANAGI導入の問題点「ハードルが高い」
KUSANAGI導入で一番の障害となるのが万事が難解なこと。
コンソール画面からコマンドを入力しながら作業を進めければならないなど、ハードルが高い作業ばかりです。
KUSANAGI導入は未知の操作が大半
KUSANAGIを導入するに当たってもっともハードルとなるのは、導入の難しさ。
VPSは一般のサーバーと異なる仮想専用サーバー。
いわゆる特殊なサーバーで、操作などもろもろの管理が普通のサーバーと全く異なります。
導入の手順を記録したブログ記事などもいくつかありますが、正直なかなか厳しいです。
細々述べるよりも、下記の手順を自分でできるか見てみるとよいでしょう。
私は無理でした。
KUSANAGI導入はプロフェッショナルに委託するのが安心
KUSANAGI導入の唯一の欠点は導入コストが異常に高いこと。
たとえば公式にお願いすると1サイト40万円の見積もりを出されてしまいます。
せっかく月々のコストが定額にも関わらず、ほとんどの個人サイトでは断念せざるをえません。
KUSANAGIの導入代行をノビタさんにお願いした
悩んでいたところ、KUSANAGI白書なるページに行き当たりました。
KUSANAGI白書はWordPressテーマ「THE SONIC」の開発に携わられたノビタさんが運営するサイト。
KUSANAGIの導入をレクチャーしてくれるサイトで、実際にノビタさんが導入代行を行ってくれます。
ちなみにプランはこのような感じ。
NOBITAプラン | DEKISUGIプラン | |
---|---|---|
料金 | 60,000円/サイト | 110,000円/サイト |
VPSへサーバー移行 KUSANAGI導入 | ◯ | ◯ |
独自SSL化(https化) | ◯ | ◯ |
http→httpsリダイレクト設定 | ◯ | ◯ |
導入後のKUSANAGIに関する質問・無償サポート(10日間) | ◯ | ◯ |
NDA(秘密保持契約) | 希望する場合のみ無償対応 | 希望する場合のみ無償対応 |
独自ドメインメール設定 | × | ◯ |
KUSANAGI推奨セキュリティ設定 | × | ◯ |
KUSANAGI専用高速化キャッシュ機能設定 | × | ◯ |
プラグイン見直し | × | ◯ |
PageSpeed Insights スコア見直し | × | ◯ |
Test My Site スコア見直し | × | ◯ |
公式40万円と比較すると相当な格安でお願いすることができます。
またさらに各種割引も準備されています。
- 丸投げ依頼(初回申込時のみ):2万円分の割引
- KUSANAGI代行依頼のレビュー記事作成割引(PV5万以上のサイトのみ):2万円キャッシュバック
- 複数サイト同時申込み割引:2サイト目以降は1サイトにつき1万円割引
- 紹介制度:紹介された人は1万円割引(紹介した側も5,000円キャッシュバック)
割引が豊富でかなり手を出しやすい価格になるので、KUSANAGI導入を検討されている方はぜひチェックすべきでしょう。
なおKUSANAGI白書の申し込みページへはこちらから移動できます。
有名ブログが導入代行を依頼している信頼感
KUSANAGI白書をご覧いただくとわかるとおり、ノビタさんが手がけられたブログは掲載されているだけでも多数。
これだけの規模のブログ群を手がけられているという実績、また依頼されているという信頼感は新規にお願いする立場としてはとても安心感がありました。
説明や対応などのフォローが充実
今回はおもにチャットワークなどを使ってやり取りをさせていただきました。
私の細かく急なお願いにも対応していただき、また丁寧にご説明していただいたりと、ありがたく感じる場面がたくさんありました。
依頼する側からすると、とくに個人の方に引き受けていただく場合はどういった方なのかはもの凄く重要です。
そういった意味でも、今回ノビタさんにお願いしてよかったと感じています。
KUSANAGIを入れて変わったこと
KUSANAGIを導入によって、明確に改善された点がいくつもあります。
ブログが体感的にはっきりと高速化した
KUSANAGIを入れた結果、当然ですが表示スピードはかなりアップしました。
体感的には「速い」とはっきり言えるくらいにはなっていると思います。
読み込みを感じることがなくなったという感じでしょうか。
パッと瞬間的に表示されます。
この辺の影響はユーザビリティーにも大きく影響しているはずです。
おそらく画像を多用しているページはユーザー行動もかなり変わるのではないでしょうか。
管理画面が高速化
KUSANAGIを入れると管理画面まで高速化されます。
以前のConoHaWINGは管理画面が結構重くて、ユーザーサイドが軽い分、こちら側にしわ寄せが来てるのかなと半分あきらめていました。
しかしKUSANAGI導入後は画面遷移もかなり高速化され、何より驚くのがメディアライブラリが軽量化されたこと。

このブログは画像が多いのですが、メディアライブラリのカクつきは微妙に悩ましいところでした。
どこにあるか心当たりのない画像を探すのが面倒で、似たようなものを新規にアップしなおすなど無駄なことをやっていたのですが、これが一気に解決。
メディアの一覧が引っかかりなく、ストレスなくスクロールできます。
これまでの地味に生産性を下げる要素の改善も特筆すべきポイントだと思います。
PageSpeed Insightのスコアには現れづらい点には注意
今回お願いするにあたり、PageSpeed InsightとTest My Siteのスコアを計測していたのですが、両方とも数字上の大きな変化はありません。
なぜならこれらはWordPress側の取り得る改善施策がどれだけ実施されているかを評価するものだからです。
まずはモバイルのPageSpeed Insightの評価。
移行前

KUSANAGI移行後

次にPCのPageSpeed Insightの評価はこのような感じ。
移行前

KUSANAGI移行後

PageSpeed Insightのスコアはサーバーサイドを加点要素として大きく見ていません。
それよりもページの高速化がユーザー行動に及ぼす影響度という視点で考えた方が、よりKUSANAGIの意義を感じられるのではないかと思います。
今や PageSpeed Insights などは AdSense や外部の広告・タグを読み込ませるだけでスコア激落ちくんなので、そもそもそういったサイト自体に良いスコアが出ない現状です。
なのでやはり最優先は「ユーザーの体験する速度を改善しましょう」がファイナルアンサーだと考えてます。\(^o^)/
— ノビタ@THE SONIC開発 👀 (@nobita0926) March 29, 2019
ページスピードについてPageSpeed Insightsのスコアで判断しがちですが、実際のユーザー基準で考えるとよいでしょう。
まとめ:KUSANAGI導入はサイト改善の有力な選択肢
サイトスピードに悩まれている方はかなり多いのではないかと思います。
とくにWordPress側に起因するものは改善にも限界があります。
その場合は視線の先を変えてみるのも一つの方法。
サーバーサイドから改善を図るのは有力な方法だと思います。
KUSANAGIは一度入れてしまえば、あとは通常のサーバーとランニングコストは大きく変わりません。
(サーバー運用を自前でやるスキルさえあれば)
VPS運用は難しい部分も多いですが、ネックとなる導入部分をプロにお願いできるのは心強いはずです。
自分のサイトを一段階加速させる手段として検討してみるのもよいのではないでしょうか。